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TCL決勝 VS 北海道バーバリアンズ戦 観戦記

2013/11/21

11/17(日) 東日本トップクラブリーグ決勝戦/秩父宮
神奈川タマリバ 37-30 北海道バーバリアンズ

ラグビーの聖地秩父宮ラグビー場。
誰もが夢見る舞台で、神奈川タマリバクラブは今季2度目となる北海道バーバリ
アンズとの試合に臨んだ。
昨年も同じ舞台で苦汁を飲まされているタマリバにとって、決して負けられない試合であった。

前回の対戦は約1ヵ月前。大差でタマリバが勝利した。
しかし、バーバリアンズのエース、CTBロテ・トゥキリが出ていないなど、
まだ余力を残した北海道バーバリアンズであり、
今回はスターティングメンバーに5名の外国人選手が名を連ね、
北海道バーバリアンズも必勝を期して、プライドをかけての1戦となった。

キックオフ。
タマリバの硬さが出る。オフサイド、ノットロールアウエイなどのペナルティを
連発。
また、通常ではありえないようなノックオンやラインアウトのミスなどでチャン
スの芽をつぶし、
自陣に釘付けとなってしまう。
一方のバーバリアンズはそのもらったチャンスをしっかりとトライに結び付けた。
連続攻撃からスペースに大きく展開し、数的優位を作ったところで、バーバリア
ンズCTBロテが、
その持ち前のスピードでタマリバディフェンスを抜き去り先制した。

その後もタマリバはペナルティーを重ね、前半だけで8回を数えた。
バーバリアンズは1T1PGをを追加し、前半20分で0-13と一方的なゲームになって
もおかしくない展開となった。

しかし、バーバリアンズも仕留め切れない。PG2本を失敗、ゴール前ラインアウ
トをミスするなどで、流れを完全に自分たちのものにできずにいると、徐々に落
ち着きを取り戻してきたタマリバが、前半20分より徐々に流れを引き戻す。

早い展開で相手のラインオフサイドを誘うと、立て続けに2PGを返し、
さらに相手のペナルティーから、敵陣深くでラインアウトを得ると、
そこから外へのサインプレーでCTB羽生→FB飛野→WTB西明とつないで見事にトライ
を奪う。
開始20分とはまったく逆の展開を見せて11-13で前半を折り返した。
前半に一方的になりかけた流れを見事に跳ね返し、後半に向け勢いのつく内容で、
ハーフタイムを迎え、誰もが勝利を疑っていなかっただろう。

後半開始早々、今度は今季の大きな武器であるモールで攻勢に出る。
バーバリアンズも前回このモールから失点しており、当然のごとく研究してきて
いたが、それをものともせず、ラインアウトから低くてパックの硬いモールを組
むとあっさりとトライを奪った。その5分後にもモールからトライを追加した。

そして今度は連続攻撃からのアタック。
ターンオーバーから素早く外に展開。CTB羽生がセブンズを髣髴とさせるテク
ニック抜群のプレーでゲインを切ると、絶妙のオフロードでFB飛野につなぐ。最
後はそこに走りこんだWTB西明にラストパス。
とてもバランスのとれた攻撃を見せ、どこからでもトライを取れる今季のタマリ
バを見せ、
一気にバーバリアンズを突き放し、主将の西田でさえ勝利を確信しただろう。

ところが、好敵手のバーバリアンズもこの状況から驚異的な粘りを見せる。
CTBロテが、疲れの見え始めたタマリバのBKをごぼう抜きにして1トライを返すと
一気に形成は逆転。後半20分以降は、またしても流れが一転した。
防戦一方となったタマリバも必死に食らいつくが、№8セオ・ハーマンスや、
LOベンジャミン・ウォータースの突破に少しずつゲインを許すと、最後はまたも
やCTBロテが、トライを奪うなど、と37-30まで猛烈な追い上げを見せる。

最後は、時間に救われた形でタマリバが何とか勝利を収めたが、
最後のバーバリアンズの追い上げは敵ながら見事であり、
タマリバが大切にしている最後の集中力を見せつけられ、いい反省材料になった
に違いない。

シーズン初戦にまさかの黒星を喫してから3ヵ月。
見事に立て直した今季のタマリバ。しかし西田はまだまだ満足しない。
「まだまだ強くなれる」と自信を持つ。
この勢いで、3年ぶりの全国クラブ大会優勝まで一気に駆け上がりたい。
 

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