1/29 全国クラブ大会決勝 VS六甲ファイティングブル
2012/01/30
観戦記 神奈川タマリバクラブ vs 六甲ファイティングブル
日本選手権への切符をかけた全国クラブ選手権決勝戦。
前年度王者の神奈川タマリバクラブと関西の雄、六甲ファイティングブルの一戦。
直接の対戦成績は5勝1敗とタマリバが勝ち越しているが、
六甲も強力な突破力を誇るトンガ人選手2名など新加入戦力で、
北海道バーバリアンズ、駒場WMMとタマリバのライバルを退けての決勝進出。
前半立ち上がり、タマリバが風下ながらにSO出村のキックで六甲陣内に入ると、
ゴールライン前でラックからのサイド攻撃を執拗に仕掛けるが、六甲の分厚い防御に阻まれて、トライに至らず。
逆に六甲はワンチャンスを活用し、SO由良の風上からの長いキックでタマリバ陣内に入ると、
正面で得たペナルティをショット選択し先制する。(0-3)
27分、ハーフウェイ付近でのラックから、六甲は左に展開。
CTBカウヘアからWTB高山への鋭いパスが通り、50mを走りきって左隅にトライ。
難しい角度のゴールもSO由良が決めて点差を広げる。(0-10)
タマリバは風下であることを警戒してか、得意の左右に大きく振るスタイルから、
FWが縦を突くオプションを選択。 「去年の悔しさを忘れない魂の強さがありました」と
試合後に六甲GM東田が語った通り、六甲FW陣が身体をはってその攻撃を止めにかかる。
前半終了間際の38分、六甲はゴール前の混戦からターンオーバー、
WTB内山が左に回ってライン際を疾走。トライにつなげ、点差を広げてハーフタイムを向かえる。(0-15)
後半に入り風上に立ったタマリバは試合をテンポアップさせようと試み連続攻撃を仕掛ける。
タマリバの波状攻撃にじりじりと六甲防御ラインが下がり始めたが、
タマリバラック横の不注意なパスを六甲SH橋詰がインターセプト、50m独走して値千金のトライを上げる。(0-20)
さらに後半11分、タマリバ22m付近でのラックから六甲WTB高山がタマリバ防御ラインが乱れるところを切り裂き、
ポスト下にトライ。ゴールも成功し、27点差と広げる。
タマリバが本来の持ち味を出し始めたのは後半の14分。
六甲陣内のラックから右にタマリバSO出村が右に展開。パスをもらったWTB畑が六甲BKのギャップを突き、
タマリバ待望のトライを上げる。(5-27)
さらに29分、タマリバは中央でのペナルティからSH西田が速攻をしかけ、
フォローに来たCTB羽田から最後はHO石川に手渡しでつなぎ、ゴール下にトライ、反撃の狼煙を上げる。(12-27)
この試合の鍵を握ったのはマンオブザマッチを獲得した六甲SH橋詰。
ゲームをテンポアップし、追いあげたいタマリバに対して、FW陣を見事にコントロール。
止めるべきブレイクダウンをきっちりと防ぎ、停滞時間を作らせることタマリバに主導権を握らせない。
最後には六甲はタマリバ陣内22mで得たペナルティよりスクラムを選択、
連続のラック・モールを取り交ぜたFWによる攻撃で最後はFLエフウティがゴールラインを陥れ、12-34でノーサイドを迎えた。
常に自陣で勝負を受けながらも、タマリバの攻撃をしのぎ切った防御、
ワンチャンスを確実にトライまでつなげる攻撃の瞬発力で六甲ファイティングブルが2年ぶり5度目のクラブ日本一の座を手に入れた。
「クラブの代表として情けない試合は出来ない。絶対に一泡吹かしてやる。」と試合後に六甲 鎌田主将は語る。
2月25日より始まる日本選手権、一回戦で大学王者への挑む。
神奈川タマリバ 出場メンバー
1 岩下 剛史
2 石川 悠久
3 横谷 祐紀
4 冨田 隆史
5 林 利昭
6 清登 明
7 西川 英輔
8 井戸 聞多
9 西田 剛
10 出村 知也
11 笹井 俊明
12 羽田 一生
13 川崎 亨
14 畑 隆樹
⑮ 飛野 達
16 小川 弘道
17 永松 大輝
18 房前 幸樹
19 小山 陽平
20 金澤 卓弥
21 児玉 謙次
22 大川 恭平