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One Point Conditioning!!

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Fitness Training vol.2 -Sprint-

[Training] 投稿日時:2011/01/01(土) 14:16

2011年あけましておめでとうございますsmiley
本年もよろしくおねがいいたします。

 世間では正月のためにゆっくりしているかと思いますが、ラグビーにとっては最も熱いシーズンが到来しました。
高校選手権や大学選手権、トップリーグも最終節になるなど、各地で激戦がくり広がられていますが、クラブラグビーにとってもそれは同じこと!

タマリバクラブにとっても、それは例外ではありません
昨年は、数年ぶりのクラブ選手権敗退という悔しい結果から1年が始まりましたが、その悔しさをバネに新チームスタート後は着実にレベルアップをはかってきました。
現在は、1月9日のクラブ選手権準決勝vs六甲に向けて、目下正月返上でトレーニングに取り組んでいます。
ぜひ9日には熊谷ラグビー場に足を運び、ご声援をよろしくおねがいします!


さて、前回の更新からまただいぶ日が空いてしまいましたが、Fitness Training vol.2として今回はSprintにテーマを当てたいと思います。

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Fitness Training Vol.2
=Sprint Training=


スポーツ選手であれば足の速いという能力は、大方のスポーツにおいては有利な武器となります。
特に、ラグビーではボールを持ってダッシュをするという動作の他に、タックルスピードやフォロースピードなど多くの点で、足の速さが必要となるphaseが多いといえます。
さらには、ボールを持った選手は高速移動の中でハンドオフなどタックルに対抗した技術や動作が必要になりますので、直線の運動+動作の安定が必要になってきます。

そこで、Sprint Trainingは有効な手段となりますが、その前提としてはしっかり姿勢を作る過程(プロセス)を踏んだ上で取り組みましょう!


効率的なスプリントフォームとは、基本をしっかり押さえることにあります。
【ポイント】
①股関節可動域を広く(大きく)使うこと
②地面をしっかり踏み込むこと
③上体(体幹)をまっすぐ保つこと

 上記3点のポイントは、一見誰でもわかることですが、実際に自分の動作としてしっかり正しく行えている人は少ない部分です。
下半身筋力や体幹部の安定・筋力、そして上半身動作など全身運動を効率的に行い、自分のスピード能力を少しでも高めることが大事です。

特にラグビーではボールを持つことにより体幹部の安定性が失われやすいので、意識したトレーニングをする必要性があります。
今回は中でも、「トリプルエクステンション」というドリルをご紹介します。

      
                          [トリプルエクステンション start]                                                 [トリプルエクステンション end]

【目的】股関節可動域の拡大、スプリントフォームの学習、
【得られる効果】スプリント動作の獲得、姿勢の安定
【ポイント】
○スタートポジションでは、股関節・膝関節・足関節をすべて屈曲(まげた)した状態。
○上体(体幹)が曲がらないよう、足を後ろに蹴る
○蹴り出しでは、股関節→膝関節→足関節の順番で伸展(のばす)しきる
○体幹をしっかり安定(腹圧を入れた上体)させる。

ランニングの際、腰が曲がったり、膝があがらず、そのためにふくらはぎしか使えないような走り方になる選手が多く見受けられます。
下半身の筋力を最大限有効活用するためには、股関節から足先まで無駄なく使うことで、効率的な運動をすることになり、結果臀部やハムストリングスを使ったスピードあるスプリントフォームを作ることができます。
左右それぞれ20回ほど2~3セット、練習前にドリルとして導入することで、徐々にパフォーマンス向上を図ることができます。


ほんのちょっとした気づき・取り組みで、年齢が上がってもパフォーマンスは変えることができるとおもいます。
ぜひ、遊びのつもりで初めて見てください!




Fitness Training vol.1

[Training] 投稿日時:2010/09/10(金) 17:50

こんにちは。トレーナー・橘内です。
前回の更新から気づいたら半年以上立っていました。
これまでご覧になってきた皆様、大変失礼いたしました


さて、近年まれに見る猛暑の夏が過ぎ、秋もだんだんと深まる気配を見せるようになりました。
9月に入り、トップリーグ、大学もシーズンイン、当然クラブラグビーも今週から試合が開始されます。

タマリバクラブも昨年度の惜敗から例年より1ヶ月早くスタートし、これまで毎週トレーニングを積んできました。
スタートからここまで早7ヶ月。
チーム目標である日本選手権1勝、クラブ王者奪還を至上命題に、選手・スタッフは一丸となって取り組んでいます。


私たちトレーナーも選手のパフォーマンスアップ、怪我の予防を徹底して行うため、悪戦苦闘しながらも、全力のサポートをしています。
選手にはベストパフォーマンスで、そして怪我無くシーズンを乗り越えてほしいと思います。


さて、IRBによって毎年ルールの改正が行われてきていますが、数年前の大規模な改訂によって、近年のラグビーは大きく変化を遂げてきています。
大きく違う点は、「ボールが止まらない」。
スピード感あふれる展開が多くなり、ラグビーの持つダイナミックなプレーが増加しました。

それに伴って、フィットネスの重要度が格段にあがってきています。
求める理想像としては、「80分間走り切れて、強く、且つ早い」選手。
スポーツ選手としての極限ですね。
それを15人が体現しなければいけない。
言葉にすると簡単なように移りますが、どのようにトレーニングを進めていくか、コンディションを落とさずにパフォーマンスを高めていくか、ものすごく難しくなりました。


タマリバとしても、今年は例年以上にフィットネストレーニングを実施しています。
今回から数回は、フィットネストレーニングの例をいくつかあげてみたいとおもいます。

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Fitness Training Vol.1
=Interval Training=




インターバルトレーニングの主な目的は、無酸素性持久力の向上にあります。
持久力は大きく分けて2つに分類されます。
 ○有酸素性持久力:長時間・低強度、長距離走など、効果=安静時心拍数の減少、最大酸素摂取量の増加
 ○無酸素性持久力:短時間・高強度、ダッシュの連続、中距離走など、効果=エネルギーの増加、パワー・スピードの向上

上記2つのトレーニングの仕方も多種多様。
今回あげたインターバルトレーニングは無酸素性持久力の要素ですが、回数や設定タイム、レスト時間、距離などにより大きく効果が変わってきます。

タマリバで行っているもののひとつとしては、「Run:Rest=1:1」のインターバルトレーニングがあります。
生理学的には、1:2または1:3といったガイドラインがあげられていますが、実際のフィールド上ではプレーが連続する場面が多く、負荷強度も高くなります。
これに加えて、タックルやジャンプなどのパワー要素が加わってくるため、通常よりは高負荷・高頻度かつ短時間でのトレーニングを実施したりしています。

代表例としてはいかのようなもの
【Menu】200mスプリント
【Reps】設定:32~35sec, 6~10本
【Set】1~2set
【Rest】45sec

また、もうひとつ大事なこととしては、測定をするということがあげられます。
定期的な測定をして評価をすることで、選手のパフォーマンスの伸び率や疲労度、トレーニング方法などの修正を行っていきます。

現在、タマリバではYo-Yo Intermittent Recovery testを用いています。
測定したらちゃんとフィードバック!




今回あげたものは、ごく一部ですが、ラグビーにおけるフィットネス向上のために様々な取り組みをしています。
次回は、スプリント要素について。

それでは。
質問やご意見ありましたらお待ちしています。

Tamariva 7 ~vol.7 ~上腕・胸部~

[tamariva 7] 投稿日時:2009/12/29(火) 22:59

vol.6に引き続き,Tamariva 7 最後のメニューを更新します!

ハンドオフやパスの精度・距離,スクラムの強さなど,ラグビーにおいて上肢の筋力は重要な要素のひとつです。
ウェイトトレーニングが練習メニューの必須種目となっているラグビーでは,ウェイトルームにてベンチプレスやショルダープレスなどの種目を行うことが求められますが,機材が必要である点などで,合宿や対外練習などでは行えないなど,難点も多くあります。

そこで,Tamariva7においては,グラウンドレベルでの自重トレとして,プッシュアップにプライオメトリック要素(反動動作)を加えたものをメニューとして採用しました。

特徴としては,自重を使用する点での安全性と適切な負荷量を与える点です。
もちろんその他のメニュー同様家庭内でもできるものであり,場所を問わないトレーニングとして有効であると思います。

ただし,負荷量が高くなるため,初めは少ない回数から徐々に回数や負荷設定を上げて,トレーニング強度を上げていくようにしましょう。
慣れてきたら,バランスボールや両足をイスに載せて高さをつけることなどで,さらなる強度をかけることが可能となります。

 

 

No.7 Spider Push Up 

 


基本姿勢

 

 


正面像
 

 

 


側面像
  

 

Subjects
前腕,上腕,肩周辺の強化

Starting Position
あごを引き,腕立て伏せの体制をとり,腕は肩幅程度に開く

 Action
胸が地面につくぐらいまで上体を落としたら,前腕で地面を押し出す様にハンドジャンプし上体を浮かす.肩幅の1,5倍程度の広さで着地し腕立て伏せを1回行う.同様にハンドジャンプし,今度は肩幅の半分程度の広さで着地し腕立て伏せを1回実施,再度ハンドジャンプし元の肩幅の広さで着地をする.3回でこのメニューの1回分とする


Repetitions
5回行うこと

Important

○目線は真下におくこと
○臀部が動作中浮かないように,頭から足先まで1直線上にあるようにすること
○全ての腕立て伏せ動作で胸が地面につくくらいまで上体をさげること
○上体を戻すときも1直線をキープすること

 

Tamariva 7 vol.6 ~股関節~

[tamariva 7] 投稿日時:2009/12/29(火) 22:25

みなさん,こんばんは.
気づけば,2009年も残りわずか..
我がタマリバクラブも全国クラブ選手権,そして日本選手権へと残りわずかとなり,最後の追い込みの時期となってきました.

大学選手権やトップリーグ,高校ラグビーなど今まさにラグビーシーズン真っ盛り!!
パフォーマンスが高い熱い戦いをぜひ競技場で目の当たりにして頂きたいと個人的には思います。

 

さて,今回のTamariva7はvol.6として股関節のムーブメントドリルです。

ラグビー選手は,大腿部の筋量が多いものの,股関節の可動域が比較的小さくなりがちになってしまいます。
走るという基本動作は,どの競技においても非常に重要な体力要素ですが,ルール改正によりよし走るボリュームが増え,ダイナミックなゲーム展開になってきている昨今のラグビーにおいては,スプリントの動きを向上させることが,特に求められるようになってきました。

今回紹介するドリルは,家庭内でも行える(やや騒がしいですが・・),スプリントドリルです。
これは陸上選手などのトレーニングの中でも行われている基礎トレーニングの一種です。
ポイントは,股関節の可動域を最大限に使うことと,スピードです。

ぜひお試しあれ!

 

No.6 Sprinter

 


[基本姿勢]

[正面像] 

 


[側面像]
 

 

Subjects
股関節の柔軟性の向上

Starting Position
両手を地面につけ,片膝(前足)がつくぐらいまで膝を曲げ,後ろ足の膝はまっすぐ伸ばす.後ろ足はつま先が地面につくようにすること

 Action
スタートポジションの体制から,上方に飛び跳ねるようにジャンプし,左右の足を素早く交互に入れ替える.引きつける後ろ足は,前方に移動したときにへその真下まで来るようにしっかりと引きつける.


Repetitions
左右交互足を入れ替える動作を20回素早く行う

Important

 

○頭,肩,腰,つま先が一直線上にあること
○足を交互に入れ替える際,真上にジャンプするようにすること
○引きつける足はお腹につくぐらいまでしっかりと曲げ,ひきつけること
○がに股(もしくは内股)で動作を行うと,動作にばらつきが出るためまっすぐお腹に引きつける

 

Tamariva 7 vol.5 ~大腿部・ハムストリングス~

投稿日時:2009/12/05(土) 20:37

みなさん,こんにちは!といいつつも,だいぶ間が空いてしまいましたね...
今回は,Tamariva7 vol5 大腿部・ハムストリングスの運動です. 


多くのスポーツで起こる障害Top3には入るケガが,肉離れです.
前回までの足関節捻挫同様,突然練習や試合中に発生し,治癒・復帰についても長期化・慢性化しやすいものです.
考えられる原因としては,筋肉の緊張が高いことや試合などの精神的興奮により,筋肉の発揮する筋力が急激に増加するといったことやランニング時の接地する際またはけり出す瞬間に筋肉に対して遠心性収縮(エキセントリック)な負荷が過大にかかることでおきるともいわれています.

具体的には,ハムストリング(腿裏)の中でも,内側に位置する大腿二頭筋という部位が最も起こりやすいと言われていますが,その他の半膜様筋,半腱様筋においても起こる可能性はあります.
予防策の一つとしては,先ほどもあげた遠心性収縮(エキセントリック)といった普段筋肉が作用する方向とは逆の運動を行う動きに対して,抵抗性を高めるようにするトレーニングが一般的には行われています.

今回のTamariva 7においては,股関節の可動域が狭くなりがちなラグビー選手のために,股関節の運動に着目し,より実践的なものになるよう調整しました. 

ポイントは,前傾姿勢を保ちながら腿裏に対して張りを感じれる姿勢を作った上で行うか,ということです.一見,負荷がなさそうにおもえますが,体幹の動きをなるべく固定してあげることで,ピンポイントにハムストリングスに対して負荷を与えることができます.
家でも簡単にできるトレーニングですので,ぜひ実践してみましょう!

 

 

No.5 Calf Lunge

 


[正面像]

 


[側面像]

 

Subjects
大腿部,ハムストリングスの強化

Starting Position
体幹を45度前に倒し,腕は脱力して下に降ろす.後ろ足は挙げておく

 


Action
スタートポジションの体制を変えずに,斜め前方にランジ動作を行い身体を下に降ろす.後ろ足の踵は挙げたままにしておくことで,ハムストリングスに,また前足は上体を支えるために大腿四頭筋に対して負荷がかかる.ものをつかむように膝の曲げ伸ばしをすることで,両足に対し均等に負荷がかかる


Repetitions
左右10回づつ行うこと(3秒で膝を曲げ,1秒で膝を伸ばす)

Important

○視線は斜め前方におく
○体幹の角度は動作中変えないように,体幹でささえること
○両足ともつまさきに体重をかけるようにすること
○負荷になれてきたら,両手でボールを持つなどしてもOK
○なるべく深く膝を曲げるようにすること
○膝を伸ばすときに,おしりから上がらないように注意すること